第6回 総合周産期母子医療センター
(産科部門/母体・胎児集中管理室(MFICU)/新生児集中治療管理室(NICU・GCU))

産科、母体・胎児集中治療室(MFICU)、新生児集中治療管理室(NICU・GCU)の3部門からなり、出産を中心として、妊婦・胎児・新生児を総合的にケアし、母児の健康を守るための医療をおこなっています。
2005年4月1日に千葉県で初めて総合周産期母子医療センターとして認可され、24時間365日、母体・新生児を受け入れる体制を整えています。ヘリ搬送も受け入れ可能となっています。
カンガルーケアを支援
出産後すぐに児と過ごすことは、母親にとって体力的に大変なことです。しかし生まれてすぐの赤ちゃんにとって、母親と一緒に過ごすことには大きなメリットがあります。母親とスキンシップをはかることで、免疫ができ病気にかかりにくくなるのです。IQにも関係するといわれています。産科では、正常分娩直後のカンガルーケアを支援しています。
ただし、産後の母親は精神的にも身体的にも消耗しており、これから始まる育児に対する不安もあることでしょう。母親の精神状態や身体の状態に配慮し、ご本人のご希望に沿って母児同室でのカンガルーケアが可能な体制をとっています。
産前も産後も安心の環境
お産のためのよりよい環境提供は、産科の大きな機能の一つです。6室ある個室分娩室(LDR)は、「家庭に近い環境でリラックスしてお産ができる空間」がコンセプト。妊婦さんにすこしでもリラックスしてもらえるよう、出産直前まで機器が目に触れないよう随所に配慮がしてあります。ご家族で一緒にゆったりと過ごせる広さがあり、ご希望により立ち会い分娩もおこなっています。また、陣痛開始から分娩後の回復期(数時間)までを過ごしていただけるようになっています。
誕生した赤ちゃんの安全にも万全の設備を整えています。ベッドから転落したり連れ去られたりすることのないよう、ベッドにセンサーがついているほか、建物全体のセキュリティも整っています。
産後、これから育児をしていく母親には身体のケアとともに心のケアも必要です。精神的に不安定になっている方のお話には特に、じっくり耳を傾けることを、スタッフ全員が心がけています。ご本人が満足できるお産をし、母親としての喜びを感じ、すばらしい育児のスタートが切れるよう、支援をおこなっています。
自立した助産師たち
当部門には妊婦さんが安心してお産ができる環境が整っており、通常分娩の妊婦さんはもちろんハイリスクの妊婦さんもしっかりと受け入れることができます。また、総合病院であるためさまざまな合併症にも臨機応変な対応が可能です。
私たちは常に、「ここで出産したい」、「ここで出産してよかった」と心から感じていただけるケアを目指しています。そのためには正確で豊富な知識の裏付けのもと、自ら動くことのできる助産師の存在は欠かせません。当院の魅力の一つである、やりたいことはどんどんできる自由な風土は、勉強にも最適。そうしたより高いレベルの自立した看護師・助産師を育んでいます。
集中治療が必要な新生児の命を預かる
ハイリスクの妊婦さん(合併症妊娠・妊娠性高血圧症候群・切迫早産・多胎妊娠・胎児異常など)の集中ケアと治療をおこなっています。ハイリスクな中でも、安定した状態で妊娠を継続し、よりよい状態での出産を迎えるために、あらゆる取り組みがなされます。
母体の状態を把握しながら今後の治療についてご説明をし、対話を大切にしながら、出産に対する不安を軽減していきます。また、総合病院の特性を活かし、腎臓内科・内分泌科・心療内科をはじめとする関係各科との連携のもと母体の管理・治療をおこなえることも、大きな安心へとつながっています。質の高いケア提供のために、スタッフの教育にも力を入れています。
集中治療が必要な新生児の命を預かる
早産児、先天性異常を持って出生した児、胎外環境に適応できない児などの生命の維持・合併症の予防や育児支援をおこなっています。院内出生以外に、千葉県内の他施設で出生した児も受け入れており、必要に応じてドクターカーでの新生児搬送もおこないます。
自分の状態を伝えることのできない新生児の、少しの変化も見逃さないために、こまめなチェックで状況を把握しながらケアに当たっています。看護師たちは日々、観察力と判断力を高める努力を惜まず、チェックリストを利用して確実な知識と技術を身につけています。
ご家族へのさまざまな配慮
ともすると緊張感でいっぱいの現場になりがちな集中治療室ですが、患者さまのご家族が少しでもくつろげるように中庭をつくるなど、環境面にも配慮しています。24時間面会が可能なほか、母乳育児推進など、親子ともに安心して過ごしていただけるように務めています。遠方からの入院の場合は、ご家族が頻繁に訪問できないこともあります。そんな時には、ご自宅で赤ちゃんの様子が分かるよう、ご希望によりWebカメラを活用しており好評です。
退院の際、スタッフとともに記念撮影をなさる患者さまが多いのも、環境のよさの証です。看護師控え室にはその時の写真が数多く飾られており、看護師たちの励みになっています。
病棟スタッフのこんなところがいいところ(病棟スタッフ自慢)
皆がお互いに助け合って本当によく頑張ってくれています。
当科は、「Team STEPPS(チームステップス)」のモデル病棟となっており、よりよい医療を目指して日々精進しています。
各々のコミュニケーションスキルも向上し、成長していってくれるスタッフが、一番の自慢です。
病棟独自の勉強会がありましたら、内容を教えて下さい。
NCPR(新生児心肺蘇生法)を取り入れた実践的な分娩検討会(月2回)
母乳栄養について
ALSO、地域産婦人科勉強会(コグア)など、院内にとどまらず地域全体の勉強会を行っています。
今後病棟をどのようにしていきたいか・・・今後の展望などをお聞かせ下さい。
助産師は、分娩や妊娠中の女性だけでなく、「女性の一生」をサポートできる存在だとおもいます。
周産期分野での活躍はもちろん、様々な疾患に悩む方々の役に立てるよう、知識、技術を習得していきたいと考えています。
病棟スタッフのこんなところがいいところ(病棟スタッフ自慢)
医師、看護師、保育士のチームワークがよいところです。
いつも赤ちゃんと、その家族にとって、何が最良かを考え行動しています。特に毎日行われるカンファレンスでは、プライマリーナースがテーマを挙げ、皆で問題解決のため検討しています。
また、退院後の育児に困らないように、地域との連携をとっています。
NICU内は、看護師、保育士の笑顔を絶やさず、明るく元気な家庭をイメージできるように努めています。
病棟独自の勉強会がありましたら、内容を教えて下さい。
新生児の疾患・看護(医師・看護師)
NCPR(新生児心肺蘇生法)(デモンストレーション含む)
ME機器
安全管理
Team STEPPS(チームステップス) ※
看護技術の演習
今後病棟をどのようにしていきたいか・・・今後の展望などをお聞かせ下さい。
新生児に優しい環境作りを推進したいと考えます。先ず、コメディカルの協力を得て、新生児に良質な物を使用し、安全かつ安心できるように環境を整えたいと考えます。
NICUに入室が決まっている児の入室前看護師訪問を実施していきたいと考えています。
また、退院後の助産師・看護師訪問を目指しています。
※Team STEPPS(チームステップス)
Team STEPPSを直訳すると「チームとしてのよりよい実践と患者安全を高めるためのツールと戦略」という意味です。米国で開発され25年以上にわたるエビデンスに基づくチームの能力開発に最適な手法と言われています。
近年、医療の現場でも医療安全の向上のために用いられるようになり、Team STEPPSの手法を取り入れることで、情報、人、資源を最大限活用する事が可能になり、コミュニケーション能力の高いチームを作り出しヒューマンエラーを減少させます。











































