第4回 模擬患者災害訓練

2012年6月23日(土)、当院では第4回目となる災害訓練が実施されました。
当院は千葉県の基幹災害医療センターに指定されており、県において災害医療を提供する上での中心的な役割を期待されています。
その役割を果たすため、日頃からあらゆる事態を想定して、災害時の患者受け入れ体制の整備に努めています。

今回は千葉県東方沖を震源とした、震度6の大規模地震により当院が被災したという想定で、院内救助・患者搬送・処置を目的とした訓練を行いました。救命救急センターを中心にあらゆる部門の職員が訓練に参加し、災害時の受入れ体制を確認します。

地域における、万一の大事故・災害発生に備える訓練です。
看護部では初動時に看護管理部を設置し、現場の状況把握と支援スタッフの割り当てなど調整を行い、支援活動がスムーズに行えるか、一連の流れを確認しながらの訓練となりました。

訓練開始 AM8:30

訓練風景訓練風景

訓練風景訓練風景

メイク・演技指導スタート
今回、患者さまの役をお願いしたのは、鴨川市近辺の救急隊員の方々。特殊メイクのプロの方が、本物そっくりな傷を作っていきます。本当に痛そう!! 実際の災害現場をご存知の方々なので、演技指導もすんなりとご理解いただいき、準備もバッチリです。



AM9:30

訓練風景

訓練風景

地震発生! 負傷者の救出にむかいます

地震発生。千葉県東方沖。地震の規模は震度6と発表されました。この地震による津波の心配はありません。

「地震発生。千葉県東方沖。地震の規模は震度6と発表されました。この地震による津波の心配はありません。」 地震が起き、全館に放送が流れました。 いよいよ訓練スタート!直ちに防災本部員と自衛消防隊員が参集されます。



AM9:45

訓練風景

訓練風景

災害対策本部が設置され、医療統括係として看護管理部も設置されました

災害モードレベル2。ホライゾンホールに災害対策本部を設置しますので、関係者は集合してください。

ホライゾンホールに災害対策本部が設置され、病院長からの召集が発令されました。緊急事態にすぐに対応できるよう、看護部管理室にも対策部が設置されます。管理室にいる者で、手分けして支援ナースを出せるかどうか、各病棟に確認の電話をします。



AM9:50

訓練風景

訓練風景

災害対策本部に被害状況の報告が集まってきました

院内応援者はA棟1階リハビリ室に集合してください。

本部に災害対策本部員・サポートが参集。現状の確認・情報共有のため、被害状況報告書の提出者がぞくぞくと集まってきました。 各医療統括ブロックも設置されます。


AM10:00

訓練風景

訓練風景

看護管理部で支援ナースを振り分けます

気送管の運用を始めました。

救急の先生よりドクターの要請が入りました。 これまでの被害状況報告を受けて、各医療統括ブロックへ病院長より指示が入ります。 気送管も復旧し、運用開始のアナウンスが流れました。

一方、看護管理部では要請を受けて集まった支援ナースを担当エリアに的確に振り分けます。
支援ナースの派遣先
救急:12名
B2手術室:4名
E2・ECU:5名



AM10:15

訓練風景

訓練風景

トリアージを行い、被害状況を確定します
傷病者にはトリアージが行われ、模擬患者にはトリアージタッグが貼られていきます。 トリアージタッグは傷病の程度や緊急度によって4つの分類に分けられ、それぞれの分類は識別色4色で表されています。
【赤:救命可能で、直ちに処置が必要な状態】
【黄:治療まで時間を有しても生命に危機がない状態】
【緑:軽易な症状や治療が必要ない状態】
【黒:処置を行っても救命が不可能な状態】



AM10:30

訓練風景

訓練風景

傷病者はそれぞれの状況によって移動開始!
災害現場では、トリアージタッグに基づいて搬送開始!
赤タッグ→救命救急センターへ
黄タッグ→オペ室へ
緑タッグ→歩ける人は各自歩いてCLペインへ



AM10:40

訓練風景訓練風景

訓練風景訓練風景

次々と搬送されてくる傷病者に対して、治療方針がたてられ、検査・処置が行れていきます

各部署は、被害状況報告書を災害対策本部まで提出をお願いいたします。

患者状況は以下のようでした。
赤:8名
黄:2名
緑:11名
黒:1名
院外患者の連絡はなし



AM11:30 訓練終了

訓練風景

訓練風景

災害訓練終了!!

訓練終了。

訓練終了の放送が入り、各部署で記録をまとめて所属長に提出します。お疲れ様でした!



現場ナースにインタビュー 救命救急センターに設置された、重症患者が運ばれてくる赤タッグのエリアでご活躍されていた2人のナースにインタビューをして、今回の災害訓練で学んだこと・考えさせられたことなどを聞いてみました。

赤エリアの看護師リーダー 救急看護認定看護師有澤文孝さん(E1)

  • 訓練風景
  • 訓練風景

今回の災害訓練での、ご自身の役割について

赤エリアの看護師リーダーを担いました。役割としては、最重症である赤エリアに搬送されてくる患者を赤エリアに配属されている看護師に受け持ちを振ると共に、全ての患者の状態の把握、医師リーダーとの診療の調節、他部門との連携調整が主な役割です。動きとしては、基本的には赤エリアに常駐し管理調整に専念しました。

リーダーとしての目線からみた感想

厳しいようですが、病院スタッフの災害に対する知識や意識が低いと感じました。当院は、平成22年度より基幹災害医療センター指定を受けています。そのため、災害時には県内で重要な役割を担う必要があります。「基幹災害医療センターである」という意識をより高めるためには、早急な啓蒙活動が重要なのではないかと感じました。

今回の災害訓練から得たもの

やはり、平時からの備えが必要だということを再確認しました。人は、危機感を持ち続けて生きていくことはできないといわれています。いつか、東北沖地震の記憶も風化してしまうでしょう。しかし前述したように、我々亀田総合病院の使命として、いつ何時でも災害に対応できる体制を構築しておく必要があると考えます。現在、災害について主立った動きが目に見えるのは、災害訓練の直前になってからです。しかし近い未来、東南海沖地震が起こることが予測されています。それに向けても、具体的な対策を練っていく必要も、今回の訓練から必要性を感じました。

今後にどういかしていきたいか

今後は、災害発生時や訓練時のみでなく、平時から災害について考え、学ぶ機会を作っていく必要があるのではないかと考えています。当院では、盛んに外部から講師を招いたり、その分野に精通した方が学習会・勉強会を開いています。その中に、災害に関する内容をもっと充実させ、普段から災害に向き合う機会を作るような工夫も必要なのではないかと感じました。また、今回の訓練が成功であったのか、それとも失敗だったのかを評価するのではなく、今後マニュアルなどをどのように変革させていく必要があるのか、どのように組織の方向性を向けていくのか、そしてそのためには何が必要なのかなどを考える機会にすることができれば、今回の訓練はやった意味があったと思います。


災害訓練参加ナース 澤川彩乃さん(B4A)

  • 訓練風景
  • 訓練風景

今回の災害訓練での、ご自身の役割について

災害で負傷された方を処置室に搬送し、処置室での診療の介助。検査出しや、入院時の搬送などを行いました。

今回の災害訓練から得たもの

今回初めて参加しましたが、大規模な訓練で災害が起きた際、自分がどのように行動したら良いか考えるきっかけになりました。
現場は、大勢であふれかえっていました。実際の現場でもさらにそのような状態が予測されるため、リーダーシップをとる役割や、他職種間での連携がもっと必要だと思いました。

今後にどういかしていきたいか

実際の災害時に焦らないために、負傷した部位の確認方法や搬送方法について振り返りをし、トリアージの知識を深めて、迅速に対応していきたいです。



このページの先頭へ戻る